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特別対談:オリックス不動産に聞く特別対談:オリックス不動産に聞く

みなとみらいメディカルモールが誕生するまで特別対談:オリックス不動産に聞く

対談01

MHS冨士田孝一(以下、冨士田):まずは、「みなとみらいメディカルモール」が昨年9月にオープンするまでの経緯をご説明したいと思います。今から3年ほど前、デベロッパーであるオリックス不動産様より、「みなとみらい」という非常に認知度の高い地区のタワーマンション内に、メディカルモールを作れないかとのお話をいただきました。

オリックス不動産:みなとみらい地区でマンションを建設する際には、1階から3階までは商業や事務所を誘致する、という街づくり上の制約があります。実際、駅1分という利便性もあり、多くの事業者の方にテナントとして興味を持っていただきました。しかし私どもとしては、分譲マンションを650戸というボリュームで販売をしていくなかで、住んでいただく方のメリットや付加価値というものを念頭に置くべきだと考えていたんです。

冨士田:そこで医療施設をお考えになったのですね。当時、あの地域にはランドマークタワーなどの人気スポットはあるものの、医療施設が1フロアーに6科という医療モールの集合体はありませんでした。

オリックス不動産:今の不動産業界では、駅前のマンションは50代後半~60代のアクティブシニア、あるいはリタイアして悠々自適なセカンドライフを送っている方などが、有力な購買層となっています。それを考えたときに、万が一の身体のこともあるだろうし、将来的には身体の具合を心配するのが当然ですから、マンション内にクリニックの機能をぜひ入れたいと考えていました。駅近くにあるため、沿線にお住まいの方にも気軽に受診していただくことができる。マンション居住者の方にも、地域住民の方にもメリットがある施設であると考えたのです。

――そんな中、オリックス不動産がパートナーとしてメディカルヒューマンサポート社を選ばれた理由とは?

オリックス不動産:私どもがメディカルヒューマンサポートさんにお願いしたのは、メディカルモールの開発者としての豊富な実績があり、質の高いサービスを長年にわたって提供されていることが一番のポイントでした。医療機関というのは患者さんと長年の関係を築くわけですから。実際に入居された方とお話する機会があったのですが、やはりメディカルモールがマンション内にあることの利便性や安心感というのは、私どもが当初から狙っていた通りでした。今後も長くご利用いただけると思いますし、顧客満足も高いということでは、デベロッパー冥利につきますね。


■オリックス不動産株式会社

■みなとみらいメディカルモール
みなとみらいメディカルモール
フロアー面積1000m2
みなとみらい地区最大のメディカルモール。グランモール公園隣接のみなとみらいミッドスクエア内2階。
2007.9月オープン。

みなとみらいメディカルモールが誕生するまで特別対談:オリックス不動産に聞く

冨士田:弊社としては、より良いメディカルモールを作るために、オリックス不動産様には無理なお願いをした面もあったかもしれません。ご苦労された点はありませんでしたか?

オリックス不動産:いやいや、現場の人間にも訊ねましたが「苦労はなかった」と言っていましたよ(笑い)。現在メディカルモールが入っているフロアは、当初、住まいでありながらも事務所として扱えるような空間でした。つまり、かなり細かく壁を作ってユニットを切っていたんです。ただ、2~3年前から周辺の人の流れも増えていくなかで、ある程度広いテナントのニーズが出てきたため、細かく切るよりも、付加価値の高いサービスを提供するテナントにしていこう、と方針転換をしたのです。そういう中で今回、メディカルヒューマンサポートさんには良い提案をしていただきました。

冨士田:医療施設の場合は、事務所テナントとは異なった設備が必要となります。例えば、電気容量の増設や、排水スペース位置など。私どもは、医療コンサルタント会社ですから当然の事ながら、医療向けの設備が整ったテナントのご紹介をしていきます。このため、追加工事でオリックス不動産様にはかなりの設備投資をしていただきました。今回、弊社でお願いした設備の追加工事もしっかりしていただいたので、5医科、1歯科に加え、薬局も入れることができました。設備の面でも大きなトラブルはなく順調ですね。

オリックス不動産:診療科目については、私どもからも意見を出しました。居住者のことを考えると、入院施設などは避け、通院専門の診療所に限定する必要するがあります。一方、お子さんも当然いらっしゃるので小児科もほしい。この2つの大きなポイントで、現在の診療所に入っていただきました。

冨士田:近くには、けいゆう病院他大きな病院が複数あり、診療所クラスでは対応できないような検査や、入院が必要な患者さんはそちらに紹介することもできます。一方、総合病院から症状の軽い、また病状が安定した患者さんについては、逆に病院から紹介状が出ます。診療所から病院、あるいは病院から診療所という連携が取れているため、非常に充実した医療環境が整いました。


 

みなとみらいメディカルモールが誕生するまで特別対談:オリックス不動産に聞く

対談02

冨士田:医療開業の現状にも触れておきたいと思います。私の母親が長年診療所に勤めておりましたが、当時、開院初日に一日に100人の患者が来たそうで、当時は医療機関が潰れるということがなかったといいます。しかし今では「人口が多く、近くに競合する医療施設がない」という物件はごく稀です。私どもコンサルタント会社の立場からすると、先生方には極力イニシャルコストを抑えクリニックのご開業をしていただく為に、事業主さんにご協力いただき、できる範囲で設備投資を少なくしてあげるという気遣い、配慮が必要なのでしょう。デベロッパーさんの立場からみて、新規のクリニックに対するニーズはいかがですか?

オリックス不動産:やはり立地条件の良さがないと、今後は難しいでしょうね。デベロッパーとしては、利便性の高い地区については、今後もうまくプロジェクトを進めていきたいと思っています。みなとみらいを発端に、メディカルヒューマンサポートさんとも次の案件についてご相談している状況です。単に駅前というだけでは上手くいきませんし、医療の内容の差別化、サービスの工夫も必要な時代でしょう。

冨士田:いまは患者さんが医療機関を選ぶ時代でもあります。私も以前に臨床検査センターや大学病院の救命救急センターのお仕事に従事していた事もあり、患者さんが弱者意識を持たれているという事を肌で感じてきました。ドクターに嫌われたくない、自分だけは良く診てもらいたいという気持ちですかね。そういった意味でも、ハートの温かい先生を誘致していきたいですね。また、新規のクリニックでドクターが1人だと、一日で診られる患者さんの数も決まってきます。保険点数は全国一律(1点=10円)なので、立地によっては賃料が経営を圧迫してしまうといった問題も出てくる。そうなると、診療内容も重要になります。最近は保険診療だけではなく、自費でまかなう医療を行う施設も増えています。そういった診療を取り入れた医療機関、診療科目であれば、十分に経営は成り立っています。ちなみに、オリックス不動産の事業で、現在展開中の医療関係のプロジェクトはありますか?

オリックス不動産:子会社のオリックス・リビングは、オリックス不動産で作った介護施設に人を派遣して運営する会社です。これは現在、十数棟でプロジェクトとして動いています。シニアの方の住宅として、ヘルパーさんが24時間居たり、食堂があったり、お風呂場があったりと、「老人ホーム」という言い方が一番わかりやすいかと思います。シニア層の居住者が増えるのを見据えて、4~5年前から本格的にトライしています。

冨士田:最後に、オリックス不動産の今後の展望を教えてください。

オリックス不動産:社会のネットワーク化が進み、これまでの宣伝手法ではなかなか集客できない時代です。今後は色々な方の力添えをいただいて、物件のバリューアップを図っていくことが私どもの使命ですね。今回のような物件は増えていくでしょうし、様々なテナントミックスを考えて、充実した住宅環境・オフィス環境を提供していければと考えています。